ラフスケッチから強弱ありの線画自動変換
イラスト制作において,ラフスケッチを線画にする工程は,機械的で単純な作業のため,自動化され ることが望ましい.ラフスケッチから線画を自動生成する研究があるが,線の太さや濃淡といった強弱が失われた 太さが均一な線画が出力される.そこで,本論文では,ラフスケッチから強弱を推定して,その強弱を太さが均一 な線画に付与することで,強弱のある線画に自動変換する手法を提案する.評価実験の結果,自動で強弱を付与し た線画は,一部の線画を除いて,ラフスケッチの強弱が反映され,立体感を感じられるという評価を得た.また, 手描きで強弱を付与すると,20~30 分程度かかるのに対し,提案手法は 1~2 秒で強弱のある線画を出力できるた め,作業時間の大幅な短縮になる.