Research


Photorealistic Rendering

写真かCGか見分けがつかないような写実的なCG画像を生成する技術を,フォトリアリスティックレンダリング(Photoreialistic Rendering)と呼びます.物理現象の忠実なシミュレーションにより,写実的なCG技術を追求しています. 写実的なCGをつくるには,被写体のモデルも物理的あるいは光学的に精密である必要があります.暗いところで動物の眼をライトが照射したとき,動物の眼が赤く光るような現象は有名です.そうした現象を表現するには,眼球内部の精密なモデルが必要になります.

Non-Photorealistic Rendering

写真のような写実的なCG画像を生成する技術を,フォトリアリスティックレンダリングと呼ぶのに対し,絵画やイラストのような非写実的画像生成技術は,ノンフォトリアリスティックレンダリング(NPR)と呼ばれています.貼り絵や鉛筆画のように人間の描く絵を創り出す技術,漫画のテクニックを使ったアニメーション技術など,NPR技術の研究を行っています.

Cyberscape

震災や空襲,近代化によって現在ほとんど残されていない,江戸時代の千代田の町並みを3次元CGを用いて再現するプロジェクトです.江戸東京博物館の協力を得て研究を展開しています.町並みに様々な彩りを加える研究や,家屋の陰影などによるリアリティの向上に関する研究が進められています.この技術を応用して,現代の東京の都市景観再現や,戦前の広島の町並みを再現するプロジェクトも進められています.

Natural Phenomena

自然界で見られる様々な現象を仮想空間で表現する研究を行なっています.物理学,化学,数学の知識と実際の観測データを基に,シミュレーションを行い,写実的なCGを制作します.経年変化による木材や鉄の変色表現,風向きを考慮した雪の表現や,飛散した血液の凝固表現などの自然現象の表現に取り組んでいます.

Sports Analysis

スポーツ競技での選手の位置や動きを,カメラで撮影した写真や映像から計測し,ヒトの動きや関節の位置と動きをデータとして得る研究を進めています.得られたデータを解析して改善すべきポイントを検出したり,CGでわかりやすく提示したりすることで,技能や戦術を向上させる的確なアドバイスや,効率の良い練習を可能にします.

XR (VR/AR/MR)

XRとはHMDなどを用いて仮想空間を現実として知覚させるVRや,現実空間に視覚情報を付加させ現実世界を拡張するAR,現実世界と仮想世界を混合させ,それらが相互作用する空間を構築するMRといった技術の総称です.XR技術はゲームだけでなく,人材育成や災害体験など,さまざまな目的で利用されています.本研究室ではXR技術を用いた教育や災害体験などのアプリケーション開発や,VR酔いの研究を行っています.

Ultra High-Definition

Full HDの4~16倍以上の解像度をもつ超高精細(Ultra High Definition)ディスプレイ技術は,人間の視覚系を超えつつあります.本研究室では,8K UHDディスプレイなどを用いた超高精細表示の研究を行っています.また,NPR等の画像生成技術と組み合わせることで,現実の絵画の筆遣いに迫る新しい映像表現技術を生み出しています.

Natural Human

ヒトの仕草や表情には様々な意味が含まれています.カメラで撮影されたヒトの表情の検出や,センサーを用いて脳波や心拍を計測することでヒトの細やかな反応を解析することができます.ヒトの表情変化や生体反応を解析することで,より自然な人間らしいCG表現やCGモデルを用いたアバターの表現を目指す研究を進めています.

Fabrication

3Dプリンティングなど製造技術の進歩やコスト減によって,製品のオーダーメイドやパーソナライズの需要も大きくなっています.本研究室では,画像処理技術や3DCG技術と3Dプリンタ技術を組み合わせて,ヒトに寄り添うを目指すデジタルファブリケーション技術を研究しています.